【短編】あの頃
イマ
街の輝きが薄くなり始めた。
『愛理ちゃん,お疲れー』
私は,相変わらずだ。
「お疲れ様でした!」
私は,ニコッとして,軽く頭を下げる。
今,ちょうどバイトが終わったところ。
私は,内藤 愛奈(ナイトウ アイナ)。
煌びやかな店内。
高いお酒やシャンパンが並ぶ。
偉そうに気取るオヤジ。
その周りを取り巻く,美しく着飾った女達。
そう,
私は,ホステス。