南京錠
ピピピピピピ〜
ピピピピピピ〜♪



こんな時に陽気な携帯の着信音が流れる。



「佐古田か…」



どうやらまぁくんのようだった。



「まぁくん!!」



私は、蓮の携帯を凄い勢いで取り上げた。



「まぁくん??」



(何だ…那奈か…大丈夫か?話しは聞いた。)



私はまぁくんの声を聞いてとても安心して、思いきり泣いた。



「ぅっ…ぅっ…」



(ちょっと、蓮に代わってくれないか?)



私は、蓮に携帯を渡した。






「なんだょ!心配ってそれかょ!誠や、那奈の心配はねぇのかょ!…来てねぇょ今の所。…わかったょ。…今日は寮に来いよ!」



ピッ!!




「もう切ったの?」




「あぁ…」



「まぁくん何だって?」



「別に…」



それから寮に着くまで蓮は一言も喋らなかった。




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