南京錠
「那奈っ…」



後ろを振り向くとまぁくんが居た。



「まぁくん来てたの?」



「うん…」



まぁくんの顔色が悪い。
相当疲れてるのかな…



その後ろから、蓮が顔を出す。



「しばらく学校には行けねぇから。」



「えっ…?」



私は食堂まで降りて行った。


朝から騒がしいテレビに目をやると、昨日のNEWSが流れてた。




“あの人気グループBlacktearsが通ってる、学校で、古田愛子さん十七歳が、自殺していたのが見つかりました――なお、愛子さんは、メンバーの一人、北川誠さんの交際相手とされており―――”





「間に合わなかったんだ…」





そういえば何だか外が少し騒がしい。




カーテンを開けると、何人か報道陣の姿があった。




「あぁ…」




「ご飯食べるか?」





蓮が声をかけてきた。



「はぁ〜厄介な事に巻き込まれたなぁ〜」


まぁくんが溜め息つきながら頭を掻く。





私達は黙ったままだった。







「そういえば…誠は?」



「これ以上騒ぎが大きくなってもあれだから、連れて帰ってきた。」


まぁが誠の部屋を指差した。

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