片想いはイヤ!
■ 誘惑 ■
つまらない授業を
今日も1日やっと終えた。
今からはいつもの日課通りに
総合グラウンドに
向かおうとしていた。
だって、
かずちゃんのかっこいいところ
見たいもん!!
「亜貴。
早く行こう!!」
相変わらず元気な顔で誘う。
さっきまで怒っていたくせに。
でも放課後になると
一気にテンションが上がるのだ。
「ごめん。
今日はクラブだから・・・。」
両手を合わして謝っている。
「そっか。」
「ごめんね。」
「ううん、大丈夫。
鈴子は行く?」
横で必死につけまつげを
つけている鈴子は
手を震わせながら言う。
「・・・うちもパス!!
彼氏とデートだから〜!!」