片想いはイヤ!



地面の小さな石ころを
軽く蹴る。


さらに
惨めな気分になったから
唇を軽く噛んだ。



ちょうどそのときだった。



「あっ!!」


「!!!!!!!」


ドカッ!!



誰かの声が
遠くで聞こえた気がした。


意識がもうろうとする。


頭がぼうっとしている。



知らない間に
顔面にサッカーボールが
当たったみたいだ。



それは
サッカー部の後輩が
蹴ったボールのようで・・・。



周りから
たくさんの心配そうな
声が聴こえる。



そして横には
感じたことのある感覚がする。


たくさんの声の中でも
分かるよ。


たった1つだけ。


それは特別な声色。


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