片想いはイヤ!
目が覚めた頃には
もう下校時間。
「琴、目が覚めたか?」
「う、うん。」
横にいたのは
まだユニフォーム姿の
かずちゃんだった。
「あ、あのね、
ずっと待ってくれたの?」
「そ、そんなことは
気にしなくていいから。」
軽く身支度をして、
あたしの鞄とかも全部
用意してくれていた。
「でもサッカーは?
キャプテンなのに・・・。」
「そんなのあと。
琴の方が大事だろ?
昔からそうだったろ?」
「・・・かずちゃん。」
またそんな優しい言葉。
だからたくさんの女の子が
勘違いしちゃうんだよ。
・・・あたしも。
また、
勘違いしちゃうよ?
あたし、
期待しちゃっていいの?