片想いはイヤ!



「別に、何も無いし。」


「あれ?
珍しいじゃん。
いつもと違う。」


「そんな事ないよ。」


「違うじゃん。
いつもは『聞いて~』って
泣きついて来るくせに。」



確かにそうかもしんない。


2人に図星を
言われてしまった。



なのに出た言葉は
「・・・そ、そんなことないし!!」



誰にでも
分かるような強がり。


本当に自分の見栄っ張り。


そこが本当に嫌い。



「琴、今日は大丈夫だから
一緒に行こうね。」


「行くってどこに?」


「行くって言ったら
グラウンドだよ!」



琴乃の可笑しさぶりに
目を点にした。



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