片想いはイヤ!
また大きな欠伸がこぼれた。
昼寝をしたくても
出来そうにない。
「じゃあ、
ちょっとこっちに来てよ。」
鈴子が何か嬉しそうに
手招きしていた。
こういう時って
一番危なくて、怪しい。
「別にここでいいじゃん。」
どうしてもこの教室から
出たくなかった。
出たらかずちゃんに
逢う可能性が高いから。
この教室の中だったら
絶対に入ってこないから、
大丈夫なのに。
「ここじゃダメなのよ。」
「なんで?」
「・・・・・・あたしの
恋の相談なんだけど。」
小さな声だった。
今度はいきなり
悲しそうにうつむいていた。
「「恋の相談?」」
「うん、失恋・・・・・・
しちゃったみたい・・・・」