片想いはイヤ!
お姫様抱っこされたまま、
屋上に駆けて行く。
登校中の他の生徒達が
ジロジロと見てくる。
その内、
大半からは痛い視線が
投げられていた。
ファンクラブなんて
仰天のあまり
失神者が続出していた。
新聞部は一面に載せるために
何枚も写真を撮っている。
フラッシュが眩しい。
「かずちゃん、
いっぱい撮られてるよ!!」
「そんなの気にすんな!!」
そんな言葉、ズルい。
なんにも
言えなくなっちゃうよ。
「あれって琴だよね?」
「うわぁー、
琴もやるじゃん!!」
2人は顔を見合わせていた。
「あとで問い詰めるぞ〜!!」
「おぅ。」
2人仲良く
足取り軽く教室に向かった。