片想いはイヤ!



「ちょっと、
いい加減、降ろしてよ!!」


「もう少しだから
我慢して。」



そしてやっと
屋上で降ろしてくれた。




「・・・最悪。大嫌い。」


「大嫌いでも構わない。」



何それ。



あたしが大嫌いだなんて
本気で言ってないって
知ってるくせに。




「・・・でも俺は好きだよ。」


「・・・へ?」


「ずっとずっと好きだった。」




思いがけない言葉。



目の前にいてるのは、
かずちゃんだよね。



夢落ちだとか妄想話とか
そんなんじゃあないよね?




「俺にそんなこと
言う資格ないよな。
矛盾して
困らせてばかりだよな。」



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