片想いはイヤ!
「琴乃の全てが
欲しくてたまんない。」
「・・・かずちゃん。」
「知ってる?
毎日毎日、琴乃のこと
エロい目で見てるんだぜ。
全部が好きなのに、
好きだからダメなんだ。」
かずちゃん、
そんなことない。
嬉しいよ。
あたしだけを
想ってくれてたんでしょ?
「怖いんだよ。
いつか俺の手で琴を
壊しそうで汚しそうで。」
両手で顔を覆っていた。
そんなかずちゃん
見た事ない。
隙間から
泣き顔が見えた。
「今だってそうだ。
俺が原因で
ずっと眠れてないんだろ?」
「それは・・・・」
「やっぱり。
最近、顔が蒼白い。」
こんなにも
弱気なかずちゃん
見たこと無かった。
強いんだと
思い込んでいた。