片想いはイヤ!



「なのに、
琴の隣に違う男がいたら
どうしても嫌なんだ。」



そんなかずちゃんは
どこか愛しかった。



そんなにも
苦しまないで。


琴乃は
ちゃんとここにいる。


隣にいるから。



「・・・俺って
本当に矛盾してるよ。」


「琴もかずちゃんのこと
大好きだよ。」


「そんなこと言うな。
傷付くのは琴なんだぞ。」


「分かってるよ。」



大丈夫。


全てを受け止められる
自信は出来てるよ。



「でも、ダメだ。
小さい時に
『俺が琴を守るよ』って
約束したのに。
結局、俺が壊しちまうんだ。」




・・・・かずちゃん、
約束覚えてくれてたんだ。



それだけで嬉しいよ。



だからギュって
抱きつこうとした。



< 57 / 59 >

この作品をシェア

pagetop