片想いはイヤ!
「妹でしょ。」
亜貴ちゃんがすばやく言う。
「いや、隣の子でしょ。」
そこへ友達の
森井 鈴子〈モリイ スズコ〉が
突っ込んできた。
「2人とも
そんなこと言わないで!!」
「「でも、本当のことだし。」」
声までそろえて言う2人に
腹が立った。
「でも、かずちゃんは
あたしのことを守るって
言ってくれたもん。」
「でも、
それいつの話だっけ?」
鈴子が痛いところを突いてくる。
「・・・・・4歳の時。」
───
─────
───────・・・
そう、4歳の時だった。
あたしは両親が離婚して
お母さんとこの町に来たんだ。
まだこの町に
転校して来たばかりだった。
幼稚園に行っても
もうグループが出来ていて、
幼かったから
どうやって話しかけたらいいのか
分かっていなかったんだ。
だから、いつも1人で
ブランコに座ってたんだ。