お嬢様重奏曲!R
「はい、これ」
「これは…先程の地図か。どういう事だ?」
「えっと…こっちにも少し責任あるしね。そ、それじゃ私はこれで!」
「お、おい!」
少女は御言が声をかける暇もなく、その場からダッシュしていなくなっていた。
「何はともあれ、これでようやく問題はクリアだな」
新しく書いてもらった地図を頼りに、歩いていくと確かに十分程度で葵の自宅にたどり着いた。
なぜあの程度の道をあれほど複雑に書けるのか、疑問であったがとりあえず強引に無視する事にした。
葵の家の前に立つとつくづく天童財閥が、どれほどのものか思い知らされた。神楽財閥には何度か訪れた事もあるが、それにひけを取らないものがあった。
「やれやれ。金持ちと言うのは…」
とりあえずインターホンを鳴らす。するとマイクから女性の声が聞こえてきた。
「どちら様でしょうか?」
「紹介に呼ばれた御影御言だが」
「御影御言様ですか。葵お嬢様よりお伺いしております。少々お待ちください」
しばらく待つと大きな門の横にある勝手口が開き、そこから一人のメイドが出てきた。
「遠路遥々、遠いところからご足労頂きありがとうございます。中で葵お嬢様がお待ちしております。どうぞ。ご案内いたします」
「ふむ。ご苦労」
メイドの先導で屋敷の中に入っていく。迷路のような複雑の廊下を歩いていくと、ようやく葵の部屋に着いたらしい。メイドの足が止まり、ドアをノックする。中から葵の返事が聞こえてくるとメイドは「失礼します」とドアを開ける。
「葵お嬢様。御言様がお出でになられました」
「あ、御言さん。お待ちしてました」
御言の顔を見て、葵の表情がパッと明るくなった。
それからメイドに紅茶とお茶菓子を頼み、御言は葵の部屋に案内されたのだった。
「これは…先程の地図か。どういう事だ?」
「えっと…こっちにも少し責任あるしね。そ、それじゃ私はこれで!」
「お、おい!」
少女は御言が声をかける暇もなく、その場からダッシュしていなくなっていた。
「何はともあれ、これでようやく問題はクリアだな」
新しく書いてもらった地図を頼りに、歩いていくと確かに十分程度で葵の自宅にたどり着いた。
なぜあの程度の道をあれほど複雑に書けるのか、疑問であったがとりあえず強引に無視する事にした。
葵の家の前に立つとつくづく天童財閥が、どれほどのものか思い知らされた。神楽財閥には何度か訪れた事もあるが、それにひけを取らないものがあった。
「やれやれ。金持ちと言うのは…」
とりあえずインターホンを鳴らす。するとマイクから女性の声が聞こえてきた。
「どちら様でしょうか?」
「紹介に呼ばれた御影御言だが」
「御影御言様ですか。葵お嬢様よりお伺いしております。少々お待ちください」
しばらく待つと大きな門の横にある勝手口が開き、そこから一人のメイドが出てきた。
「遠路遥々、遠いところからご足労頂きありがとうございます。中で葵お嬢様がお待ちしております。どうぞ。ご案内いたします」
「ふむ。ご苦労」
メイドの先導で屋敷の中に入っていく。迷路のような複雑の廊下を歩いていくと、ようやく葵の部屋に着いたらしい。メイドの足が止まり、ドアをノックする。中から葵の返事が聞こえてくるとメイドは「失礼します」とドアを開ける。
「葵お嬢様。御言様がお出でになられました」
「あ、御言さん。お待ちしてました」
御言の顔を見て、葵の表情がパッと明るくなった。
それからメイドに紅茶とお茶菓子を頼み、御言は葵の部屋に案内されたのだった。