お嬢様重奏曲!R
目的地である図書室へと到着したものの、当然扉には鍵がかかっていた。
カードロック形式ではあったため、先ほどのような手は使えない。
「ど、どうしましょう。御影さん」
動揺している葵とは逆に御言は冷静に、懐から一枚のカードを取り出しおもむろにカードリーダーに、カードをスライドさせた。
するとピーと言う機械音が鳴り、電子ロックが解除された。
「…あの。今のは」
「おっと。それ以上は命に関わる」
「は、はい! ごめんなさい」
葵は慌てて頭を下げ、素直に謝った。
「よろしい。では第一関門はこれでクリアした。中へ入ろうか」
「はい」
二人はようやく図書室の中に入った。
中は暗かったが、明かりを付けるわけにもいかず、これまた御言が懐から取り出したペンライトの明かりを頼りに、アニメ・マンガコーナーへと向かって行った。
「廊下も怖かったですが図書室も怖いですね。お願いですから、私から離れないでくださいね」
「心得ている。俺はそこまで冷たい人間では無いと自負している」
御言の言い方に葵は苦笑しながらも、フリーダムハーツがあった場所へと向かう。
「ありました。ここです、ここ」
同人誌コーナーへと来た二人はフリーダムハーツがあった場所へ、二冊のフリーダムハーツを返却した。
「…ふむ。では後は事務的な処理をして終わり、と言う事になるね。ではカウンターへと行こう」
「はい。そうですね」
貸し出された本は全てコンピュータ管理されている。そのためカウンターに設備されているパソコンで返却手続きをしなくてらならないのだ。
葵がパソコンを扱えないため、御言が代わってパソコンを起動させた。
貸し出し名簿の欄には確かに天童葵の名前があった。
「では早速、返却手続きを……」
手続きを済ませようてしたところで、葵の手がピタリと止まった。
「どうしたのかね? 早くせねば見回りが来てしまうぞ」
「………ですが」
再び涙を浮かべて葵は、御言の顔を見上げたのだった。
カードロック形式ではあったため、先ほどのような手は使えない。
「ど、どうしましょう。御影さん」
動揺している葵とは逆に御言は冷静に、懐から一枚のカードを取り出しおもむろにカードリーダーに、カードをスライドさせた。
するとピーと言う機械音が鳴り、電子ロックが解除された。
「…あの。今のは」
「おっと。それ以上は命に関わる」
「は、はい! ごめんなさい」
葵は慌てて頭を下げ、素直に謝った。
「よろしい。では第一関門はこれでクリアした。中へ入ろうか」
「はい」
二人はようやく図書室の中に入った。
中は暗かったが、明かりを付けるわけにもいかず、これまた御言が懐から取り出したペンライトの明かりを頼りに、アニメ・マンガコーナーへと向かって行った。
「廊下も怖かったですが図書室も怖いですね。お願いですから、私から離れないでくださいね」
「心得ている。俺はそこまで冷たい人間では無いと自負している」
御言の言い方に葵は苦笑しながらも、フリーダムハーツがあった場所へと向かう。
「ありました。ここです、ここ」
同人誌コーナーへと来た二人はフリーダムハーツがあった場所へ、二冊のフリーダムハーツを返却した。
「…ふむ。では後は事務的な処理をして終わり、と言う事になるね。ではカウンターへと行こう」
「はい。そうですね」
貸し出された本は全てコンピュータ管理されている。そのためカウンターに設備されているパソコンで返却手続きをしなくてらならないのだ。
葵がパソコンを扱えないため、御言が代わってパソコンを起動させた。
貸し出し名簿の欄には確かに天童葵の名前があった。
「では早速、返却手続きを……」
手続きを済ませようてしたところで、葵の手がピタリと止まった。
「どうしたのかね? 早くせねば見回りが来てしまうぞ」
「………ですが」
再び涙を浮かべて葵は、御言の顔を見上げたのだった。