ディーダラス2064
当然、科学の目は宇宙に向けられた。

現在太陽系の中心を突き抜けようとしている
自由軌道を持った未知の巨大な建造物

それとつい一ヶ月ばかり世界中で流行したロボット病原体との関係について
関連させて考えようとするものは多かった。


ただ徹底的に冷静さを保つWSCは一概に関連付けるということはしなかった
あくまで可能性の程度で留めていた。


現在、それら未知の飛来物は木星の軌道と交差しようとしていた
火星軌道に達するまで三週間

WSCは何らかの使節団をその建造物に向かわせることを狙っていた。
単に科学的解明を目的としたもので

宇宙を介した戦争とかそういった視点で捉えては居なかった
ただWSCと完全に一致しない軍は
違った見解を持っていることを明らかとして
使節団のメンバーの中に数名軍属を加わらせることを主張して
認めさせた。




具体的なミッションの詳細の書かれた召集状がターゲットのメンバーに郵送されて
集合そして火星軌道へ向けて出発するまでのスケジュールは一週間程度だった。



その中に カオル の席もあった。
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