ディーダラス2064
司令室は球体の内壁部分から構成されていた
人工重力システムは2億年前に この要塞に組み込まれていたし

女王が司令室に入ってくると
その容姿だけからは女王を判別出来づらかったが
強力なテレパシー念波から女王は威厳を解き放った…

司令室には様々な種族が、まるで宇宙生物博物館さながらの様相で
せわしく高度なオペレーティング活動をしていた。



女王の生体は衣服を何一つ着けていなかった
彼ら種族の特徴だが
生体としての個体に必要以上の装飾を施すことは好まなかった。


「彼らは動き出そうとしています…間もなく彼らの母星の唯一の衛星から彼らの乗り物は発進して来ます
彼らは彼らの母星の一つ外側の小さな赤い惑星の軌道辺りに我々の要塞が到達した時点でかれらもその軌道に交差して我々のこの要塞に場合によっては侵入してくる計画を立てているようです。」

女王の側近の二人のうちのひとりはその長い足のたくさん生えた身体をくねらせながらそう女王に伝えた。

「様子を見守ろう…」

女王はそう言って司令室を又すぐに後にした
「この生体は疲れやすい…たくさんの機能停止作業が必要なようだ…」
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