ディーダラス2064
「いいかい…宇宙って広いんだ
そこにとてつもない先輩がいたって不思議じゃない

それが神様みたいにとてつもなくすごい力を持っているって
そう考えたって不思議じゃないだろ

そんなもの前で
僕たちの軍隊がどうあがこうが
すべては自然な方向にしか行かない
神様って
おれは信じてる
ただ
とても強い目的を持っていると感じる

おれというジョングレンという男は
インド出身の一人のさえない男だ
けど伝統的に習慣づけている瞑想は
いろいろなアイデアを与えてくれる

きっと彼らは
僕たちのことお見通しさ
それに宇宙の秩序を守らなければ
俺たちは消えるだけだ
俺はそんな宇宙からの審判を望んでいる」


しばらく沈黙が続いた
ジョングレンは限りなく傲慢だ
そうも感じられた
ジョングレンという純粋すぎる殻の中で
彼はとても強い信念を持って生きている
そんなジョングレンはきっと詩人でもあり
哲学者でもある

ジョングレンにもう少し触れてみたくなったカオルだったが
ジョングレンの独自の空間をカオル自身が汚しているような
不安感をカオルは感じたので
カオルは急用を思い出したようなふりをして展望室を後にした
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