-恐怖夜話-

硬直した体で半ばパニック状態。


私は、どう反応して良いのか分からずに、リモコンを握りしめたまま、ただ画面を食い入るように見詰めていた。


一瞬とも永遠とも感じられるその時。


それは実にあっけなく、唐突に終わりを告げた。


「ママ、どうしたの?」


妙にのんびりとした娘の声に、ハっと我に返る。


「え……あ?」


クエスチョン・マークの浮かんだ娘の顔を、呆然と見返した。

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