-恐怖夜話-

「処分費……」


それは、考えていなかった。


「中は汚れていないでしょ? 大丈夫。幽霊話が本当なら、多分お金も戻って来ると思うわ。まあ、お母さんにまかせなさい」


は、はい。


お任せします、お母様。


『母は強し』って言うけど、本当だ。


しみじみそう実感しながら、私は、コクコク頷いた。

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