僕が彼女を殺しました・・・。
俺は食いかけのメロンパンをテーブルに置いて、顔を伏せる。
千里は生きてる・・・
千里は生きてるんだ
だから・・・
寂しくなんてない
千里は傍に居るんだ・・・
ずっと一緒に居る
今、横で俺のメロンパンを狙ってるんだ
じっと俺を見て、
『ひとくちッ!!!』って言ってる
大丈夫・・・
俺は一人なんかじゃない。
千里は・・・今も俺の隣りで笑ってる。
過去なんかじゃない・・・・。
いつの間にか、
自分で『千里』を『過去』のように思ってしまった事に気づいて、
俺は必死でそれを否定した。
千里を、過去になんてしない・・・。
千里が『過去』になったら
千里が死んだことになってしまうのが、
怖かった。