僕が彼女を殺しました・・・。

つまり俺とは正反対の性格だった。



だから、俺は千里が嫌いだった。






でもあいつは、

どんなに冷たくしても、
どんなに傷つけても、

俺のことを見捨てなかったんだ。



何度も何度も泣かせたのに、

振り向けば

目を細くして笑ってるんだ。


全身傷だらけのくせに・・・

優しく笑うんだ。




初めてだった。

あんな瞳で俺を見てくれた奴は。



それで、
気づいたら好きになってた。



今までは女にすぐに手出してたのに、

どうしてか

千里には手を繋ぐことすら出来なかった。



触れたいけど、
触れるのが怖かった。


こんな気持ち初めてで、
自分でも驚いた。


こんな感情が俺の中にあったなんて・・・。



胸がドキドキしたり、

体中が熱くなる感覚を初めて知った。





これが“好き”って事なんだって分かった。



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