僕が彼女を殺しました･･･。

「翔ちゃん･･･ごめんね。」

「何で謝る？」

「だって･･･あたし･･･。」

「謝るな。謝ったら･･･俺と付き合ったことを後悔してるみたいに聞こえるぞ･･･？」


そう言って俺は笑った。

俺の精一杯の笑顔だった。


「･･･ッ･･･パクるなぁ～･･･ッ･･。」


そう言って、千里は泣きながら笑ってた。



そんな顔も、俺は愛しくて千里を抱きしめた。



「俺は、いつでもお前の幸せだけを願ってる。ずっとな。」

「････うぅ～ん･･ッ･･。」

「だから、泣くな。泣くなら嬉し涙にしろ？」

「･･･うぅ･･･ん･･。」


最後に俺は千里を強く抱きしめて、心の中で呟いた。




『･･･愛してる。』










これが俺達の別れだった。




でも、一生の別れになるなんて･･･

思っていなかった。





そんな事･･･

思っていなかったんだよ･･･。