僕が彼女を殺しました・・・。
隠れていた想い
「これが俺達の話。ちょい長くなったな。悪い。」
「いえ・・・。」
「しかも何言いたいのかわかんねぇしな。」
佐々木は笑っていた。
でも、少しだけ・・・目が赤くなっていた。
きっと佐々木は、
聞いて欲しかったんだと思う。
千里と自分の時間があったことを。
2人の時間が確かに存在していたことを。
きっと・・・そうだと思う。
「まぁ、俺はさ。千里が俺よりもお前をずっと想ってたって言いたいわけだ。」
「んで、俺が千里の幸せを願ったみたいに、千里もお前の幸せを一番に考えてるよ。」
「この意味・・分かるよな?」
分かるよ・・・?
佐々木の言いたいことは。
でも、
俺は分からないままがいい。
『前に進め』って言われても、
俺はずっと
『ここに居る』ことを選びたいんだ。
千里とずっと・・・一緒に居たいんだ。