僕が彼女を殺しました・・・。


それから俺が見たものは、

変わり果てた家族の姿だった。





「こんなにきれいに残って…。」


誰かが言った。


「本当にねぇ…若いのに…ッ…。」


また誰かが言った。







そうだよ…。

まだ若いんだ…


だからこんなに…

きれいに骨が残ってるんだ…。





「……ッ…ウゥ…。」


ばあちゃん…。

悲しいよな。辛いよな。
苦しいよな。寂しいよな。


こんな風に、

息子や孫の骨を自分が壺に入れるなんて…


思わなかったよな。





こんなの…あんまりだ…。






俺は、一人ひとりの骨を順番に壺に入れた。


小さな灰の粒も一つも残さ無いように、
全部全部手ですくって入れた。



千里の灰を少し、小さな瓶に入れた。


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