僕が彼女を殺しました・・・。
何でこんな事をしたのか分からないけど、
傍に……置いときたかったんだ…
千里のカケラを。
「それでは、寺院の方へ…。」
そう言って、叔父さんは父さん壺を持とうとした。
「!!!!!」
俺はいつの間にか、叔父さんの腕を掴んでた。
「浩一く――!?」
「触るな。」
「…?」
「父さんに触るんじゃねぇ。」
「あんたが父さんに触れることは、絶対に許さねぇ。」
「あんたなんかが、父さんに触れていい訳ねぇんだよ!!!」
「……。」
一瞬にいて、空気が凍りついた。
でもそんな事、俺は気にしなかった。
そんな事よりも、
叔父さんが、
あんなに父さんを馬鹿にした叔父さんが、
父さんに触れる事のほうが、
俺は許せなかったんだ。
じっと俺は睨んだ。
憎しみを込めて。
すると叔父さんの腕は、ゆっくりと力が抜けて、そのまま歩いていった。