僕が彼女を殺しました・・・。
「ごめんね・・・浩一。」


「今まで・・・気付かなくて・・・ごめん。」


千里は、
ひゃっくりを上げながら、
消えてしまいそうな声で言った。



「謝んなよ・・・。」

「謝られたら・・・俺はもう・・お前を好きでいられなくなる・・・。」



「浩一・・・。」


「もういい。何も言わなくていいから、早く・・・出てけよ。」

「頼むから・・・。」



千里はそっと立ち上がり、部屋から出て行った。








終った・・・。


もう・・・千里は俺に笑わない・・・。


あの優しい笑顔を・・・

俺には見せない・・・。



もう・・・触れることすら・・・

出来ない・・・・。



俺の隣りに・・・

千里はもう居ない・・・・。









この夜、
俺は声殺して泣いた。



そして何かが俺の中で壊れた。

何かを失ってしまった。




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