僕が彼女を殺しました・・・。
「さぁ?(笑)」

『何それ~!!』

その後少し、2人とも黙ってしまった。



こういう時ってたまにあるよな。

教室とかで、
皆それぞれ話してるのに、
急にみんな喋らなくなって、
シ~ンってなって、
その後皆で笑ったりしてさ。


何でなるんだろうな?


まぁそんな事どうでもいいんだけど。



『浩一?』

「ん?」

『今日・・・ありがとう。』

「何が?」

『電話。すっごい嬉しい。本当に・・・嬉しい。』



俺は・・・彼女にこんな事言わせていいんだろうか。


だって、彼女に電話なんて・・・

ごく普通の事。当たり前の事。


なのに、たった一度の電話で

『嬉しい』って・・・・。


俺は、今まで咲に彼氏らしい事をしてなかったんだな・・・。


少し反省した。



「咲。」

『何?』

「ごめんな。」

『何が?急にどうしたの?』

「明日もするよ。電話。明後日もその次もずっと。」

『・・・・・。』


沈黙の中でも、

電話の向こうに居る咲の
笑った顔が

俺には見えた気がした。



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