僕が彼女を殺しました・・・。
「何だよ。早く言えよ。」
「・・・・。」
「ごめん。何でもない。」
それから、俺は階段を下りた。
この時・・・
千里の話を聞いてやればよかった。
振り返って、千里の顔を見ればよかった。
そしたら・・・もっと違う未来が・・・
俺たちにはあったのかな・・・。
今更後悔したって・・・
遅いけど・・・・
それでも俺は、この時間に戻りたいと思うよ。
「浩一・・・・。」
浩一の部屋の前で千里は、
ただ背中を見つめることしか出来なかった。
「あたし・・・。」
この瞬間が、
俺たちの未来を左右するなんて
思いもしなかった・・・・。