僕が彼女を殺しました・・・。
「千里・・・。」

そっと彼女の体を起こした。



彼女の腕に触れた瞬間、

俺は体が凍りついた。




どうして・・・こんなに・・

冷たいんだよ・・・・。



彼女の体は、氷のように冷たくなっていた。




そっと、彼女の頬に触れる。


「千里・・・。」




「うああぁあぁぁぁぁああ!!!」


俺は力いっぱい彼女の体を抱きしめた。

今ある力を全部使って、

彼女を抱きしめた。



そうすることしか、

この時の俺には出来なかった・・・。





「千里・・千里・・・千里・・。」

何度も何度も彼女の名前を呼んだ。










でも・・・何も言ってくれないんだ・・・。


浩一って・・・呼んでくれないんだよ・・・。



何で何だよ・・・。






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