僕が彼女を殺しました・・・。
「何ですか、これ。」
「開けてみてくれ。」
おっさんに渡されたものは、
真っ白な布に包まれていた。
俺は言われた通り、布をめくっていく。
「ぇ・・・。」
何だよこれ・・・。
目の前にあるもの。
それは、真っ赤に染まった手紙の封筒だった。
「それは、千里さんが最後まで握っていた君への手紙だよ。」
「千里が俺に・・・?」
「そう。亡くなる前までずっと握っていたんだ。」
「じゃあ・・・。」
この赤色は・・・千里の血なんだ・・・。
「じゃあ、俺は外に出とくから。用が済んだら、呼んでくれ。」
「はい。・・・ありがとうございます。」
軽く頭を下げると、
おっさんは背中を見せて、手をひらひらさせた。
そして、そのまま外に出た。
シンとした空気の中、
俺はゆっくりと封筒を開け、手紙を読む。