僕が彼女を殺しました・・・。


“ 浩一へ

 初めて浩一に手紙書くね。少し緊張するよ。
 
 浩一の辛そうな顔を見てしまうと、
 
 あたしまで辛くなって、
 ちゃんと自分の気持ちが言えなくなりそうだから、
 手紙に書くね。

 

 あたし達は、いつも一緒だったよね。

 小さし頃からずっと2人でいろんな事を経験したよね。

 あたしが悲しい時、
 浩一は必ずあたしを優しく抱きしめてくれた。

 昔はあたしより小さかった腕が、 
 いつの間にかあたしを包み込めてしまうくらい大きくなっていて、
 
 あたしは初めて浩一を『男の子』なんだって思った。

 
 その時は、何とも思っていなかった。

 この気持ちは、誰もが思うこと。

 ただ、弟が成長しただけだ。って。



 でも、

 いつからかな・・・。


 浩一を男の子として見るようになったのは。


 いつの間にか、あたしの中で浩一は、
 
 大好きな人になっていました。


 毎日顔を見ると嬉しくて、

 たまに見せてくれる笑顔が、
 あたしを幸せにしてくれた。


 浩一の声が聞きたくて、

 あたしはいつもくだらない事を聞いたなぁ。
 その度に浩一に馬鹿にされたけど、

 どんな言葉も、

 あたしにとっては大切な言葉だった。



 あたしの中で浩一は、
 かけがえのない人になっていて、

 浩一が居ないと

 あたしは生きていけない。

 って思っちゃうくらい、
 
 大袈裟だと思うかもしれないけど、


 本当に大切な存在でした。
 
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