僕が彼女を殺しました・・・。


それで精一杯だった。




今、こうして歩いてるのだけでもしんどくて、

息が詰まりそうだった・・・。



でも、気付かれたくなくて

必死に作り笑いをした。


でも、そんなのあいつに気付かれない分けなくて・・・




「浩一・・・?顔色悪いよ??具合悪いんじゃないの??」

あいつが俺の傍によって来て、俺の顔を心配そうに見る。




止めろよ・・・・。


こんな顔見られたくない。

それに、

こんなに近くに来たら、
もっと辛くなる。

止められなくなる。



お前を抱きしめてしまいそうで・・・怖い。


千里・・・そんな顔すんなよ・・・。

頼むから・・・。



俺は一瞬、目の前に居る千里を抱きしめようとした。

手が千里の肩まで伸びた。


でも、その手は

あいつの肩を掴んだ。








「・・・大丈夫だから。」


それだけ言って、俺は千里の前を歩いた。





< 7 / 151 >

この作品をシェア

pagetop