僕が彼女を殺しました・・・。
◆第3章
壊れた心
それから俺は、部屋を出た。
出てきた俺の肩を、
そっとおっさんが触れた。
何も言わず、ただ俺の肩を支えてくれたんだ。
ゆっくり病室へと足を動かした。
―――ガチャッ
「ゆっくり休んだ方がいい。」
「はい。」
「しばらくは、面会謝絶にしてあるから。」
「ありがとうございます。」
「じゃあ、今日はこれで帰るよ。」
「はい・・・。」
1人きりの病室。
「はぁ・・・。」
そっと横になって、天井を見上げる。
点々と穴が開いた白い天井を見つめていると、
不思議と瞼が閉じていって、
いつの間にか俺は眠っていた。
あれ・・・
遠くで誰かが俺を呼んでいるような・・・
聞き覚えのある懐かしい声だ・・・
誰だっけ・・・
あぁ・・
お前か・・・・。
千里・・・・・。