僕が彼女を殺しました・・・。
「あっという間に暗くなっちまったな。もう、冬なんだなぁ。」
おっさんの独り言は、俺の耳には届かない。
「それじゃあ、俺はそろそろ帰るが、何かあったら呼べ。そこに俺の番号があるから。お前なら教えても大丈夫だろう。じゃあ、また明日な。通夜の事・・・考えとけな。」
おっさんは部屋を出た。
―――バタンッ
静かにしまったドア。
「・・はぁ・・・。」
ため息が出た。
また・・・1人になっちまった。
そう言えば・・・
俺って今まで1人で居たこと無かったよな。
俺の隣りには、いつもお前が居たんだ。
そうだろ千里・・・?
俺が生まれた時から、
お前は俺の傍に居て、
俺の空気そのものだった。
お前が居たから俺は
息が出来たんだと思う。
お前が居ないと・・・
上手く息が出来ないんだ・・。
だから、こんなに苦しいんだよな。
でも、今俺は息をして生きてる。
つまりお前は・・・俺の傍に居るんだろ?