丘の上の公園で【完】
「いつも言ってるけど、トモはトモなんだから。トモが不良やめて去る友達なんか、友達とは言えないでしょ」
言いながら俺の頭を撫でてるこの光景は、はっきり言って奇妙だと思う。
金髪の不良を慰める茶髪におさげの文学少女。
それでも避けたり振り払ったりしないのは、これが心地良いから。
『ミユは?何事もなかったのか?』
「いつもよりも多く雑用やらされたぐらいよ。金曜だしね」
『やっぱ優等生も大変だよな』
「この性格のせいで無口になるしかないんだから、疲れるわよ」
『ん、それ何度も聞いた(笑)』
「当たり前でしょ。これ言わなきゃ自分に言い訳できない」
『まぁミユらしいよね』