恋*クル〜2nd〜
親友の恋の成就は嬉しいけれど、信一くんの気持ちを知っているだけに複雑だ。
でも麗は。
好きだった人と付き合えることになったのに、ちっとも嬉しそうじゃない。
むしろ、複雑そうな顔をしている。
「でもね、彼。……結婚していたんだよね」
「はあっ!?」
さっきまでお祝いムードだったのに、麗の言葉で一変する。
「付き合い始めてから知ったのよ。家族サービスしている彼を偶然見かけて……」
少しの沈黙のあと、真千子が口を開いた。
「麗、もちろん別れるよね?」
それは、あたしも訊こうとしていたことだった。