恋*クル〜2nd〜
極度の緊張で喉が渇いて、あたしはベッドから起き上がった。
「……梓?」
ベッドから立ち上がったあたしに気づいた武人が目を覚ます。
「あ、ごめん。起こした? 喉が渇いて……」
申し訳なさそうに言うと、武人は眠そうに目を擦りながら「俺も」と笑った。
フロアーランプの灯りだけでは頼りなくて、部屋の電気をパチリと点ける。
慣れていない眩い光に目を細めながら、あたしと武人はキッチンで肩を並べてミネラルウォーターを喉に流し込んだ。
「まだ飲む?」
「いや、もういいよ」
空っぽになった二つのグラス。
小さな洗い物でさえも残しておくのが嫌で、あたしはそれを洗い始める。