恋*クル〜2nd〜
「ねぇ、武人……」
「うん?」
グラスを洗い終わるのを後ろで待っている武人に、あたしは息を大きく吸い込んでから切り出す。
「……もしも武人が疲れていなかったら……」
グラスをすすぐ手が震えている。
このままの状態で話をしていたら、絶対にグラスを落としてしまう。
あたしはグラスを流し台に置いて、水を止める。
そしてそのままの姿勢で、続きを言った。
「今から……どうかな……」
あたしの顔、きっと真っ赤になっている。
こんな顔で、武人の方なんか見れないよ――……