恋*クル〜2nd〜
同窓会に行ったことを“心配だった”って言うから。
てっきり市橋くんのことかと思って……。
「市橋の名前がすぐに出てきて、梓、すごく動揺してたよな」
「………」
「市橋と……そういうことになったわけか」
呆れたように、武人は呟く。
いっそのこと、思い切り罵ってくれたほうがまだマシだ。
怒りに任せて殴られた方が、まだいいのかもしれない。
あまりにも冷静な態度だから、あたしは黙っていることしかできない。
「――梓。どうなんだよ」
冷ややかな顔で、武人はあたしを見据える。