恋*クル〜2nd〜


麗の大きな瞳から、涙がぽろりと零れ落ちる。



「彼の家庭を壊したらいけないって分かっているのに。別れようって思っているのに、言葉が出てこないの」

「でも……」



……言葉が、出てこなかった。



彼と別れることが、いちばんいい選択だと思う。

親友なら、はっきりと言うべきなのかもしれない。



だけど、彼を深く思う麗に、あたしは何も言葉を返すことができなかった。




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