恋*クル〜2nd〜
「でも……」
「あのね、信一くん」
納得がいなかい様子で、何かを言おうとした信一くんの言葉を遮る。
「麗のことなんだけど……」
「麗さんっ!?」
それまで深刻そうな顔をしていた信一くんは、
麗の名前が出たとたんに、混乱した様子を見せた。
「麗を助けてくれないかな」
「……助ける?」
「そう。麗の好きな人のこと、聞いてる?」
あたしが問うと、信一くんの表情がとたんに曇った。
ほんの少し間を置いたあと、信一くんは淡々と話し始める。
「麗さんからメールがきて、付き合い始めたことは聞きました。でも……、相手の人は結婚しているとか……」