恋*クル〜2nd〜


梓にとっては、とても勇気のいる行為。

俺は、梓の心の準備ができるまで、ずっと待ち続けていたんだ。


大好きな梓に触れるたびに、理性を失いそうになる時もあった。

でも、梓を思えばこそ、我慢することができた。



市橋とのことを知ってしまった、あの夜。

ありったけの勇気を振り絞って、俺に身を委ねようとしてくれた梓。


その勇気を、ひどく愛しいと思った。

ずっとずっと、大切にしようと思った。



初めてだからこそ、その行為は大切なものだと伝えたかった。

ただ、快楽を求めるだけのものなんかじゃない。

互いの気持ちを通い合わせる、大切なコミュニケーションでもあるんだって。



なのに――……


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