恋*クル〜2nd〜


「“はぁ”? おまえ、いま溜息ついた!?」

「……つきたくもなるし」



いちばんヘタレになってほしくないところだったのに。



「まさかおまえ、市橋のこと……」

「だからさぁっ! 市橋くんのことはもう言わないの! あたしが好きなのは武人だけなの。自信もちなさいよ!」



ビシッと言ったあたし。

うん、いいこと言った。


満足気にフンと鼻で笑ったあたしは、武人の顔を見て、思わず顔をしかめる。


武人があまりにも、余裕たっぷりに笑っていたから。



「自信はもってるよ。おまえには俺しかいないって」

「……なっ……」


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