恋*クル〜2nd〜


ふと顔をあげると、窓から入り込んできた風がモンキーポッドの葉を揺らしていた。

夜になるとモンキーポッドの葉はぴたりと閉じて眠りにつく。



「ねぇ、武人」

「うん?」

「……いつか、あのCMに出ているモンキーポッドを一緒に見に行こうね」

「あぁ……。確かハワイだったよな」

「ハワイかぁ……」



あたしたちの未来はどうなるか、今はまだ分からない。


でも、何があったとしても。



あたしの隣にいるのは武人で、

武人の隣にいるのはあたしであってほしい――……


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