恋*クル〜2nd〜
「う~ん、やっぱいまいち。あんたが作った唐揚の方がおいしいわね」
「だろっ? だろ~??」
「ちょっと! 人の話聞いてんですかっ!?」
ヒステリックなオバサンのように、信一くんはテーブルを拳でドンと思い切り叩く。
「だいたい、なんだってこんな態度でかい人と付き合う気になったんですかっ?」
ネチネチと言う信一くん。
あたしはズイ、と、テーブルの上に身を乗り出し、その生意気な口を片手で掴み上げた。
「あんた、誰に向かってそんな口利いてんのよ」
「はっ……はひっ??」
「あたしが麗の親友だってこと、忘れたわけ?」
「ひっ、ひえっ」
口を掴まれたまま首を横に振る信一くん。
それを見て、あたしは勝ち誇ったように笑い、ソファに座りなおした。