恋*クル〜2nd〜
「はぁーっ、何かスッキリしたなぁ」
すべてを話し終えたあたしは、心の底からスッキリした気分になる。
そして、目の前で五杯目のオレンジジュースを飲んでいる信一くんを見て、あることを思い出した。
「ねぇ、信一くん。麗に……告白してないでしょ?」
突然あたしが麗の話を持ち出したもんだから、信一くんはオレンジジュースを豪快に噴き出す。
「なっ、何を突然……」
テーブルの上に備え付けられた紙ナフキンで口元を拭う信一くん。
その手は微かに震えていた。
「麗に、好きな人がいるから?」
「…………」
信一くんはあたしの問いに答えず、黙ったまま、テーブルに飛び散ったオレンジジュースを紙ナフキンで拭きあげている。