恋*クル〜2nd〜
「ちょっと! あたしが“好き”って言ってんのに……」
「いや、そうじゃなくて……」
ごにょごにょと口ごもる武人は、明らかに態度がおかしくて。
あたしは武人の背中を見つめながら、顔をしかめる。
「今、梓がくっついてきたら……、その……理性を失うっていうか……」
「――は?」
「ちょっとまだ、おさまりがついていないから……」
「………っ!!」
身を縮める武人に、あたしはようやくその意味に気づく。
「ごっ、ごごごめんっっ! あ、あたし、テレビでも見ようかなぁ……っ」
「……うん。そうしてくれると助かる」
――もうっ、あたしの大バカっ!!