恋*クル〜2nd〜
*同窓会の夜*
武人との気まずい状態も、その日のうちに終わらせて。
あたしたちはいつもの生活に戻る。
「梓ちゃーんっ! 今日は弁当作ってきたから、一緒に食うぞー」
武人も、もとのヘタレに戻るわけだけど。
あたしはどうも、いつもの調子が出ない。
クールな武人に迫られた時の、あのドキドキ感といい。
“覚悟ができたら梓のほうからきて”という言葉といい。
つい目がいってしまうのは、武人の顔……じゃなくて身体の方だ。
「……ほらっ、唐揚いっぱい~!」
無邪気に笑いながら、武人はお弁当のフタをパカッと開ける。
そこには、あたしの大好きな唐揚がぎっしりと詰められていた。