恋*クル〜2nd〜
唐揚をつまんだ手の先を追いかけ、振り返ると……
「市橋~っ! おまえ、許可なく食うなっ!」
「江田のものは俺のものっ。いただきまーす」
「ふざけんなよっ」
……出た。
市橋くんだよ。
「江田って、料理うまいんだなぁ。すっげーうまい。この唐揚」
「ばーっか! それは俺が作ったんだよ! 梓ちゃんが作れるわけないだろ?」
……は?
あたしが、作れるわけがない、ですと?
「なんだよ、おまえが作ったのかよ。あぁ、なるほど。江田が作った唐揚には劣るなぁ」